内野労務管理事務所からのお知らせ

労務トピックス(10月)

令和元年最低賃金について

令和元年度の最低賃金の引き上げ額が示されました。全国加重平均で27円となっており大幅な引き上げとなります。神奈川県は10月1日からの改定となりますのでご注意ください。
神奈川県では10年の間で200円強の引き上げとなっており、経営努力だけでは難しくなってきていることと思います。また、最低賃金での求人は人が集まりにくいため都市部などでは1050円を上回る状況での求人募集となっております。
しかし、時間給労働者は非正規雇用が多いため、正規雇用との平均賃金の格差は縮むことになり望ましいこととも言えます。
また月給者の場合でも所定労働時間で除して最低賃金を下回るような基本給になっていないかもご確認いただければと思います。下回るようであれば基本給や手当を見直す必要があります。罰則もありますので下回らないようご注意いただきたいと思います。

高度プロフェッショナル制度について

高度プロフェッショナル制度について

今年4月の労働基準法の改正により、労働時間の上限規制(中小企業は2020年4月から)、年休指定義務化、フレックスタイム制の清算期間延長、そして高度プロフェッショナル制度が開始されました。

高度プロフェッショナル制度とは、高度の専門的知識等を有し、職務の範囲が明確で一定の年収要件を満たす労働者を対象として、労使委員会の決議及び労働者本人の同意を前提として、年間104日以上の休日確保措置や健康管理時間の状況に応じた健康・福祉確保措置等を講ずることにより、労働基準法に定められた労働時間、休憩、休日及び深夜の割増賃金に関する規定を適用しない制度です。

対象とされる業務の範囲としては、

①金融工学等の知識を用いて行う金融商品の開発の業務
②資産運用(指図を含む。以下同じ。)の業務又は有価証券の売買その他の取引の業務のうち、投資判断に基づく資産運用の業務、投資判断に基づく資産運用として行う有価証券の売買その他の取引の業務又は投資判断に基づき自己の計算において行う有価証券の売買その他の取引の業務
③有価証券市場における相場等の動向又は有価証券の価値等の分析、評価又はこれに基づく投資に関する助言の業務
④顧客の事業の運営に関する重要な事項についての調査又は分析及びこれに基づく当該事項に関する考案又は助言の業務
⑤新たな技術、商品又は役務の研究開発の業務

となっており、加えて、1年間当たりの賃金の額が少なくとも1,075万円以上であることが条件となっていること等、現状では適用される労働者が限定的であることから、多くの事業主、労働者にとって身近には感じにくいかもしれませんが、今後、対象の業務の範囲が拡大されたり、賃金の額の要件が緩和されたりする可能性がないとはいい切れません。

将来的な労働環境の動向を知る上で軽視できない改正であると思われます。多くの方の働き方、雇い方に大きく影響を与える可能性のある制度ですので、現状では関連性の低い業務に携わる事業主、従業員の方であっても、概要だけでも把握しておきましょう。